添削者コラム(2021年1月号)

1月号は、アスベストの使用について最高裁判所が国の責任を認めたことに関する記事を読んで、自分なりの意見を述べる課題でした。
条件は以下の通りです。

■文字数は、350字以上600字以内とします。
■タイトル(なくてもよい)以外の全体を三段落とし、以下の構成で書くこと。
 第一段落:記事の内容を簡潔(かんけつ)にまとめる
 第二段落:アスベストの使用に関する「国の責任」についてあなたはどう考えるか、根拠(理由)を明確にしながら述べる
 第三段落:今後、同じような過(あやま)ちを起こさないために、どのような対策が必要かについて自分の意見を述べる
■文章は敬体(です・ます調)でも常体(である調)でもかまいませんが、まぜないように書くこと。

記事についてはよく理解している様子がうかがえましたが、最高裁判所ではなく、高等裁判所の判決を中心に書いているものが散見されました。

第二段落は、アスベストについて自分なりに調べてまとめてくれた作文が多く、頼もしく感じました。

一方で、今回もっとも苦戦した様子がうかがえたのが三段落です。「今後、同じような過ちを起こさないために」という部分を読み落とし、アスベストの話題のみに終始してしまったケースが多々ありました。

追加課題は、過去、過酷な労働環境によって引き起こされた健康被害の具体例を挙げ、クラスでの発表形式で文章を作るものでした。長時間労働をあげてくれた人が多かったのが印象的でした。

(添削者)