添削者コラム(2023年3月号)

2023年3月号は、東京工業大学が2024年度から新たに設置する女子枠について紹介した記事を読み、それに関する意見を述べる課題でした。
条件は以下の通りです。

■文字数は、350字以上600字以内とします。
■タイトル(なくてもよい)以外の全体を三段落とし、以下の構成で書くこと。
第一段落:記事の内容を簡潔(かんけつ)にまとめる(要約する)
第二段落:女子枠設置のメリットとしてどんなことが考えられるか説明する
第三段落:女子枠設定によるデメリットとしてどんなことが考えられるか説明する
■文章は敬体(です・ます調)でも常体(である調)でもかまいませんが、まぜないように書くこと。

第一段落の記事の要約は、固有名詞をどのあたりまで使うかでとまどった作文が散見されました。
第二段落については、新しいものの見方や学問の追究の上でのメリットという学校側の意図だけでなく、女子学生の学校生活における安心感を述べたものもあり、感心させられました。
第三段落は、「LGBTQに向かう現代において、男女という枠組みに当てはめようとしている事自体が時代遅れではないか」というNさんの鋭い視点が光りました。

今回の追加課題は「男子が多い学部に女子を優先的に入学させる女子枠について、あなたは賛成ですか、それとも反対ですか。理由を明確にしながら、自由に述べてください」というものでした。
こちらは学校側の意図とは逆に、反対意見が多数を占めました。やはり、不公平感が拭えない部分があるのでしょう。

(添削者)