添削者コラム(2023年2月号)

2023年2月号は、水質が悪いことで知られてきた道頓堀川で、絶滅危惧種に指定されるニホンウナギが見つかったことについての記事を読み、それに関する意見を述べる課題でした。
条件は以下の通りです。

■文字数は、350字以上600字以内とします。
■タイトル(なくてもよい)以外の全体を三段落とし、以下の構成で書くこと。
第一段落:記事の内容を簡潔(かんけつ)にまとめる(要約する)
第二段落:ウナギが見つかることがなぜ道頓堀川がきれいになってきた証拠といえるのか、理由を述べる
第三段落:道頓堀川の水質が改善してきた理由について調べたり考えたりして述べる
■文章は敬体(です・ます調)でも常体(である調)でもかまいませんが、まぜないように書くこと。

第一段落の記事の要約は、内容を正確に捉えるとともに、表現も大切です。「ようです」「そうです」といった伝聞的な文末が散見されますので、気をつけていきましょう。
第二段落については、ウナギを生態系復活の象徴としてうまく書くことができたかどうかがポイントでした。
第三段落は、非常に細かく調べて書いてくれたNさんの文章が光りました。地道に調べることが大切ですね。

今回の追加課題は「水質改善のために、私達ができることにどんなことがあるでしょうか」というものでした。
私達の身近な生活のなかでできることを超えた例(大規模な工事を伴うものなど)は、ここでは避けるべきで、生活排水に関わる工夫を書いてほしい問いでした。
たとえば、国土交通省は、「 ①油汚れなどは紙で拭いてから洗う。②みそ汁や麺類のつゆの残りなどを流さない。 ③シャンプーや洗剤などを使いすぎない。④三角コーナーやろ紙袋などで、食品くずが流れないようにする。 ⑤その他、ゴミなどは絶対に川に捨てない」といったことを提示しています。

(添削者)