添削者コラム(2021年6月号)

6月号は、奄美諸島や沖縄本島北部が世界自然遺産に登録される見込みとなったことについての記事を読み、そのメリット・デメリットを含めて自分の意見を述べる課題でした。
条件は以下の通りです。

■文字数は、350字以上600字以内とします。

■タイトル(なくてもよい)以外の全体を三段落とし、以下の構成で書くこと。
 第一段落:記事の内容を簡潔(かんけつ)にまとめる(要約する)
 第二段落:世界自然遺産に登録されることでどのようなメリットが想定されるか、調べたことや考えたことを書く
 第三段落:逆に世界自然遺産に登録されることについてのデメリットについて述べた上で、今回、奄美大島や沖縄北部の森林などが世界自然遺産に登録されることについて、自分の考えをまとめる

■文章は敬体(です・ます調)でも常体(である調)でもかまいませんが、まぜないように書くこと。

第一段落の記事の要約については、「登録された」のか「登録される見込みである」のかといった細部の読み取りが不十分な作文が見られました。
第二段落は、具体例を挙げて書いてくれた作文と一般論を書いてくれた作文とに方向性が分かれましたが、よく調べて書いてくれたものが多かった印象です。
第三段落には、世界自然遺産に登録されることで発生するデメリットを挙げた上で、今後の方向性をうまく打ち出している作文もあり、感心させられました。

追加課題は、自分が世界遺産あるいは文化遺産として推薦したい場所をひとつ挙げ、理由を明確にしながら400字で述べるものなどでした。世界遺産にふさわしい内容を持つかどうかという視点での場所選びが大きなポイントになりました。

(添削者)