添削者コラム(2021年4月号)

4月号は、東日本大震災が起きて十年が経ったことについての記事を読み、原子力発電について自分の意見を述べる課題でした。
条件は以下の通りです。

■文字数は、350字以上600字以内とします。

■タイトル(なくてもよい)以外の全体を三段落とし、以下の構成で書くこと。
 第一段落:記事の内容を簡潔(かんけつ)にまとめる
 第二段落:東日本大震災で起こった福島第一原発事故について、調べたことや知っていることを説明する
 第三段落:原子力発電を今後積極的に使用すべきかどうか、自分の意見を理由とともに述べる

■文章は敬体(です・ます調)でも常体(である調)でもかまいませんが、まぜないように書くこと。

第一段落の記事の内容のまとめについては、どこまで具体的な数字を入れるべきか迷ったかもしれません。
第二段落では、チェルノブイリ原発事故と比較しながら説明してくれた受講生もおり、しっかりと調べてくれた様子が窺えます。
第三段落の原子力発電を積極的に使用すべきかどうかについては、圧倒的に反対派が多かったようです。2段落で福島第一原発事故について調べたことも影響しているかもしれませんが、やや感情的な論調になる傾向が見られ、そこが残念でした。

追加課題では、(受講生によりますが)「日本は、地震や噴火(ふんか)、豪雨(ごうう)、土砂災害など災害の多い国です。皆さんの町ではどのような災害が見込まれ、また日ごろからどのような対策が必要ですか。『身近な防災(ぼうさい)』と題して、自分の考えを400字以内で書きなさい」といった出題がされています。こちらは、自分の住む町とうまく関連づけて書いてくれたTさんなどの文章が目を引きました。

(添削者)