2020年10月号優秀作品その1(5年生Yさん)


 現在、日本人労働者は減少している。それは、少子高齢化にともなう人手不足の問題があるからだ。2008年をピークに、日本の総人口は減少している。これからも、総人口は減少していくと考えられている。それに対して、外国人労働者の数は年々増加してきた。国籍別では、ベトナムが大きく増え、トップの中国とほぼ同じになった。中国、ベトナムでほぼ半数を占め、フィリピンやネパールなどアジア地域も増えた。産業別の内訳を見ると、製造業で働く人が最も多く、卸売業・小売業や、宿泊業・飲食サービス業なども多かった。なぜ、外国人がわざわざ遠い日本にきて仕事をする状況が生まれたのだろうか。

 メリットは、人手不足解消・若い人材の確保ができること。少子化の影響で若い人材確保が難しい今では最も大きなメリットである。若い人は売り手市場のため採用の上手な大手企業に先を越され、中小企業は若い優秀な人材の採用が難しい状況だ。そんな中、日本にいる若い外国人は学ぶ意識も高いので、優秀な若手人材確保の選択肢になる。デメリットは、労働に対する価値観が異なること。海外では仕事とプライベートを完全に切り離して考える人も多く、定時で帰宅する人も少なくない。これは、日本人と労働に対しての価値観が根本的に違うからだ。価値観の違いを理解しなければ、雇用した外国人と良好な関係を築くことは難しいかもしれない。

 これからは、外国人労働者を雇用しつつ、日本人労働者もしっかりと雇用していったら良いだろう。とはいえ外国人ばかり雇用していると、私たちが大人になった時には外国人労働者であふれ、私たち日本人が、希望の仕事につけなくなってしまうのではないか。同時に、きたるグローバル会社に備え日本人も外国の文化を理解し、外国人とコミュニケーションをとるために外国語も学んでいかなければならないだろう。

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(添削者から)
5年生最初の優秀作となりました。とはいえ、読んでいただければお分かりのように、とても5年生の、小学生の文章とは思えないレベルに仕上がっています。今後がますます楽しみです!