添削者コラム「表現力・作文力アップのコツ(3)」


小学生が自分の作文を大人っぽい文章にするためにすぐにできることが、いくつかあります。
なかでも効果的なのは、
「『ぼくは(私は)』という書き出しの文をできるだけ避ける」
ことです。
特に何かに対して意見を述べる場合、小学生はつい
「ぼくは~だと思います」
と書いてしまいがちです。
しかし、基本的に感想や意見を述べる文章では、主体が自分であることが多く、あえて書く必要がないケースがほとんどです。
また、文末にこれまたよく見られる「思います」をセットで使用することで、読む側に「ああ、またこのパターンか」と思わせてしまいます。
もちろん、主語が必要な場合もありますが、文章を書く際に、
「本当にこの『ぼくは』『私は』は必要だろうか」
と、チェックする姿勢を身につけておくとよいでしょう。

(書き換えの例)
【書き換え前】ぼくは、地球温暖化防止のためには、国や企業だけでなく学校や家庭といった単位での小さな取り組みが必要だと思う。

【書き換え後】地球温暖化防止のためには、国や企業だけでなく学校や家庭といった単位での小さな取り組みが必要だ(ろう)。