添削者コラム(2020年3月号)


3月号のテーマは、「AI」でした。
「AI」は、 artificial intelligence の略称で「人工知能」と訳されています。
「AI」は、今回の課題記事にあるように人間の生活をより豊かに便利にしてくれるものですが、一方でネガティブな面もしばしば話題になります。

たとえば、昨年公開された映画「ターミネーター:ニュー・フェイト」(およびそのシリーズ)には、「スカイネット」と呼ばれるAIコンピューターが、人類をほろぼそうとする役を担って登場しますね。
また、何人かの受講生が書いてくれたように、「AIは人間の仕事を奪う」可能性もよく知られるところです。これは、オックスフォード大学のマイケル・A・オズボーン准教授が「20年後には47%の仕事がなくなる」という論文を発表したところから、大きな話題になりました。2013年のことです。

提出された作文にはさすがにありませんでしたが、AIが人類の知能を超える「シンギュラリティ」が2045年には起こるという説もよく知られるところです。

さて、そんなAIの今後の利用について、受講生の意見を紹介すると、
「仕事を奪ってしまう可能性があるAIを利用しすぎるのはよくない、厳格なルールを設けるべきだ」
「AIには問題点があるが、積極的に取り組まざるをえない」
といったところに集約されます。

ただ、ある作文にあった「気持ちや心の面でも人を助け、人と一緒になって働くAIであって欲しい」という一文には、生まれた時からAIが存在した世代が目指すべき「AIとの共存」への希望を垣間見たような気がいたしました。